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インド・ケララ編:アユルベーダトリートメント体験をまとめてみました

食堂にかかっていたんですが、油を入れていたらしい壺、薬草をくだく容器、1800年代に書かれた絵のポスターなどを眺めながら、300年続いているというこの施設の歴史を感じてみました。

オーナーのスニール氏は父親から継承したアユルベーダの知識をとても尊重していると言います。10代の頃から薬草の宝庫だという山に入り、目で見て肌で感じるやり方で、その貴重な知識を得、体験を通して習得してきたのです。

当初はアゴンダでアユルベーダ・トリートメントを提供していたのですが、現在はトリバンドラム空港から車で1時間程の山間に自分が思い描いていた土地を見つけ、こうやってアユルベーダの施設を開いたのです。

私はここ数年体調不全で施術師に頼ってきました。主にコーヒー中毒と栄養不足の食事傾向に悩んでいたのです。運動不足であることも都会生活で呼吸が浅くなっていることも十分気づいていたので、できるときはジョギングしたり散歩するのですが、決して心地よい環境でもないので、すぐにやめてしまうことに。コーヒーでエネルギーを沸き立たせながら、夜はカモマイルティーでくつろぐ、なんてことをしていると、ほんとうにからだを大切にしているとは言えませんよね? でも何をどうして良いのか、、、今振り返ってみると、いつもジレンマを抱えていながら、中途半端にしか努力しなかった/できなかったと思います。

 

今回、21日間コーヒー抜きで過ごすことになったのですがーー幸いなことにおいしいコーヒーには全く出会わなかった(笑)ーー半ばほど来た時に、今回は手放せると感じるようになっていました。

以下に書くことは、私にとっては、ということなので、これが正しいということではない、むしろ一人一人違うはずというのを最初に断っておきますね。でも何か響くことがあればと思って書いています。

ケララ地方はアユルベーダの発祥地ということもあり、トリートメントの施設は山ほどあります。そして、いちばん正統派の選び方は、おそらくアユルベーダ・スクールが勧めている施設を選ぶことでしょう。きちんとした問診があって、食事も安心して食べられるといった環境のほうが「インドって衛生面が心配」と思い込んでいる人たちには適していると思います。

私は長年インドを旅してきているので直感的に危険を察知するし、鼻が利くというか、ここなら大丈夫というのは何となくわかる方なんです。日本でもここは安心、ここはちょっと、という感じって誰でも感じると思うんですが、それはどの国に行っても同じことです。ただ先入観があるとむずかしいですよね。

この施設を見つけたのは偶然ですが、着いた日から「すごいところに来てしまった!」と思いました。なにせ施設の背面は大きな岩で、その頂上まで登ると、朝陽と夕陽が拝めると言われたので、60度の傾斜になった山?岩?の側面を登ってみようとしたのですが、初日は途中であきらめました。帰りにひざを痛めたら、なんて思ってしまったのです。正直そのくらい体は弱っていたのです。

問診によると私はバタ・ピタというタイプということで、11日間のマッサージの予定を組んでもらい、全身マッサージからタッピングからシロダーラまでのフルコース。そして食事も体に合った野菜中心のお料理を用意され、1日3度の食事が唯一の楽しみという生活が始まりました。「コーヒーは今はやめるように。ミルク製品も消化を助けないから今はバツ。酸味のあるレモンなども良くない。」など細かい注意を受けながら、口に入れるものを調整してゆきます。お茶好きの私はちょっと困ったのですが、庭に生えているフレッシュなトゥルシーハーブのお茶に落ち着いて大満足。だんだんコーヒーの味も忘れて行ったのです。

そして、何と言ってもいちばん大きな発見は、野菜独自の甘みを味わいながら食べていると、完食が必要なくなるということ。調理の仕方だと思うのですが、どれを食べても「あ、ニンジンって甘いんだ。」とか、「ビートルーツはやさしい甘さだ。」とか、絡めてあるゴマやナッツの舌触りが良く噛むという行為を自然にさせてくれるので、野菜そのものの味がしっかり味わえるのです。食事と食事の合間は、マッサージを受けてくつろいでいるせいもありますが、散歩に行くか、昼寝か、読書などで十分満足していて、おやつが欲しくなったことは一度もなかったです。

普段の生活を振り返るとすぐに甘いものに行っていたなあって、。それってつまりは甘いもので微妙なストレスを回避していたのだと気づいたのです。そして肝心の食事は少ししか食べられない、なので麺類とかパンをかじって終わりという食事が多くなる、結果栄養不足で体調も崩れる、という負のサイクルができていたということです。

こういう気づきが起きて来る環境にいるーーつまりそういう空間・時間の中でトリートメントを受けるというのが結構大切なポイントかもしれないと思います。瞑想する時間もたっぷりあったし、言葉は大して通じなくても人びとの温かい笑顔も大きないやしでした。

からだが健やかであることはすべての基本

日一日と、残す量が減って行きました。もちろん薬草を練ったお薬の助けも得ながらですが、お通じが良くなり、空腹感が感じられるようになり、、、この体感は実に久しぶりな感じです。

気持ちが若返り、目に力が加わったのを感じました。3日目にはお隣の部屋の女性に誘われて夕陽を見に頂上まで登ることもできました。その後、20分かけて山に登り、朝陽か夕陽を見ることが日々の日課になったのです。1週間を過ぎる頃にはマインドがクリアーで集中力が増しているのがわかりました。読みたかった本を2冊読み終えることもできて、心から満足しています。

からだが健康で元気であることは、ほんとうに基本の基本だというのが心底わかったのです。そして、これから提供していく「自己変容のプログラム」にこのアユルベーダ・トリートメントを加えようと思いました。

まずは私自身が毎年1月に通うことになると思います。同行してトリートメントを受けたい方がいらしたら、ぜひご一緒しましょう。

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